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2007年10月

おじちゃんとの日々

ドイツで、また一つ素敵な出会いがありました。

私の友達Rちゃんが、家族ぐるみで長年お付き合いしている、79才のおじちゃん(ヴィルヘルムさんといいますが、友達が「おじちゃん」と呼んでいるので、わたしもそう呼ばせていただいてます)が、ボンに住んでらっしゃって、先日お会いしてきました。

おじちゃんは、もともとは、西ドイツ政府関係のお仕事をされていて、大阪万博の際に、Rちゃんのお母さんとお知り合いになったそうです。
去年のRちゃんの結婚式にも、ドイツからはるばる来られて、私はその時初めてお会いしたのですが、「ドイツに来るなら、ぜひボンに遊びにおいで!」とずっと言ってくださってました。

9月22日から2週間、学校は秋休みに入ったので、この機会におじゃまさせてもらうことに。
おじちゃんの「どれだけ居てもいいよ」というお言葉に甘え、なんと一週間も滞在することになりました。

ドイツ人のおじいちゃんと2人きりで過ごす一週間、
さてどうなるかしらー、間がもつかしらー、と心配していたのですが…、

楽しかったんですねー、これが。

まず最初っからサプライズ!
お家を案内してもらったんですが、一見ただの天井に見える所を棒でちょいとひっぱると、あら不思議。はしごが現れます。「物置かしら?」と思いながらはしごを登ってみると、まあびっくり。「隠れ客室」とでも言いましょうか、なんとも快適そうなお部屋が目の前に!
ベッドも調度品も素敵で、「ここに住みつきたい〜」と思ってしまうほどの屋根裏部屋でした。

次に地下へ。ドイツ人家庭の地下室といえば、洗濯場と食料品置き場。「ふんふん、こんな感じね」と見ていると、おじちゃんがシャッとカーテンを開け、またもや「隠れ客室」が登場!
さらに、その隣にあるさりげない扉を開けると、なななんと!

「バー」が!
お酒の並ぶカウンターに、ソファー。「お店できますやん」規模のプライベートバーが現れました。
さらにその奥に扉があり、開けると空気がみょうに温かい。奥へ進むと…、

「プール」が!
プールですよ。もう言葉が出ませんよ。なんで!地下に!プールが!

どれもこれも、扉を開けるまで全く分からないというのが、またすごいです。
おじちゃんの長年にわたる改築の集大成。
「ドイツ人は住まいにこだわる」とよく言いますが、「ビ○ォーアフター」の匠もびっくりの一品でした。

このような隠れアイテムだけでなく、おじちゃんのお家は、リビングにも寝室にも、いたるところに古き良き物、思い出の詰まったお土産などがいっぱい。
特に素敵だったのが、壁にたくさん飾られた昔の地図と、本棚いっぱいの古い本たち。

そんなお家で過ごした一週間。
「間がもつかしら」なんて心配は全く無用でした。

昼間はおじちゃんが車でボン近郊の見所へ連れて行ってくれたり、私が料理をしたり。(お好み焼き、肉じゃが、豚のしょうが焼きなどなど…)

夜はたいてい一緒にニュースを見て、その後、毎晩夜遅くまで語り合いました。

ドイツ語、英語、日本語ちゃんぽんで。
たまに写真を見たり、百科事典をひいたりもしながら、ほんとにたくさん話しました。

テーマはさまざま。ドイツ語表現のこと、世界を旅した思い出、日本のこと、そして戦争のことも…。

おじちゃんは、さすがの博学っぷりで、私は「へ〜」と思わされることばかり。
一週間でずいぶん賢くなったような気になりました。

特に面白かった話題をひとつ。
何回かブログでも、ドイツの児童書「おおどろぼうホッツェンプロッツ」のことを書きましたが、おじちゃん曰く、
「私はその本は知らないけど、『ホッツェンプロッツ』というのは地名だよ」
ええ〜〜、そうなの!?

おじちゃんはもともとチェコの生まれで、戦後にドイツへ来られたのですが、おじちゃんの故郷の近くに、「ホッツェンプロッツ」という町があったというのです。
さっそく昔の地図を本棚から引っぱりだして調べてみると…、

Dvc00035_1 確かにありました、ホッツェンプロッツ(Hotzenplotz)!現在のポーランドとチェコの国境付近です。







「昔はこの地域でもドイツ語が話されてたけど、今はチェコ語になってるから、町の名前も変わっちゃったけどね」
ということで、残念ながら現在「ホッツェンプロッツ」という名の町は存在しないのですが、
「ホッツェンプロッツが町の名前だということは、ドイツ人でも知ってる人はほとんどいないだろうね」とのこと。
(実際、何人かのドイツ人に聞いてみましたが、みんな「そうなのっ?」とびっくりしてました)

一週間、いろんなことをしましたが、一番楽しかったのはこんな「おしゃべり」かもしれません。

その他、お出かけした中で特に面白かったのは、ボンの「ドイツ連邦共和国歴史博物館」。
近現代ドイツ史が、かなり詳しくわかりやすく展示してあった上に、おじちゃんの解説付きで、とても興味深かったです。

ドイツのこれまでとまた違う一面を見せてもらった気のする、ボンでの一週間でした。
「おじちゃん、ありがとう。いつまでもお元気で」という思いを込めて、最後に「福寿」と一筆書いて、別れ際にプレゼントしたちえぞうでした。

P1100574 おじちゃんちの地下プール。

すごすぎる…。








P1100575 願いをこめてしたためました。

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お仕事のこと

あまりにも長かった夏旅行が終わり、8月18日の夜、やっとペルケ家に帰ってきました。
なんと友人Nちゃんを連れての帰還です。
翌19日は、Nちゃんといっしょに、我が村ウェストキルヒェンを散歩したり、親戚のお家に遊びに行ったり。
そして、20日から、お仕事再開でした。

よく日本にいる友達から、「そんでちえぞうは、ドイツで何をしているの?」と聞かれるのですが、私の仕事はドイツの現地小学校でのゲストティーチャー。(ボランティアですが…)
仕事の内容は、ドイツの子ども達に日本文化や日本語を紹介する事です。

オーストラリアやニュージーランドなど、日本語教育の盛んな国ならともかく、「ドイツの小学生が日本のことを学ぶ」という状況自体、いまいちピンとこないというか、「そんな需要あるの?」と誰もが疑問に思うことと思います。

オファーを受けた当の私も、自分がどんなふうに働くことになるのか、イメージがよく掴めないまま、ドイツに来ちゃいました。

さて、実際来て、働いてみて、どうかというと…、
正直なところ、いまだによく掴めていません。

「とりあえず、夏休みまでは、授業持たなくていいからね。学校の様子を見てくれたらいいから」
とイルカに言われた私。

イルカが担任を持つ「ハリネズミクラス」や、4年生の英語の授業、週1回の水泳の授業のお手伝いに入る毎日。
あと、月曜午後のAG(クラブ活動のようなもの)にも、サブとして入りました。

ただ、なんせ言葉が不自由なもので、助けになっているのかいないのか…。
カタコトのドイツ語を駆使して、必死で算数とか教えるわけですよ。
算数はまだなんとかなるにしても、国語なんて、私が教えてるという状況自体、ギャグですよ(笑)

私自身のドイツ語の勉強という意味では、かなり鍛えられるので、いい環境なのですが、仕事としては、私がこの学校にいる理由というか、存在意義が、誰にも掴めてないような状態のまま、ここまで来てしまった感じで…。

まあ、そんな中でも、細々と自己アピールをし続けた私。
自分用の掲示板を用意してもらって、5月には子どもの日、運動会の時期には、日本の運動会の様子を、それぞれ掲示しました。

P1050848 子どもの日の紹介。












P1050847 折り紙はやっぱり評判よかったです












P1060471 運動会の掲示。整列の写真を見て、先生方が「信じられない!絶対うちではできない!」と言ってました。赤組白組で競うというのも、びっくりしてました。






あと、なぜか参加することになった「Ringen und Laufen(とっくみあいと駆けっこ)」というAG(クラブ活動)で、「日本人なら、空手か柔道が教えられるだろう!」と言われ、「できない」と言ったら、ものすごく失望されてしまったので、苦しまぎれに「す、相撲くらいなら…」と言ってしまい、なりゆきで相撲を教えることに…(笑)

P1060068 このように土俵を作りまして…








競技として真剣に相撲をとるのは、子どもたちには難しすぎるので、しこを踏んだり、塩をまくふりをしたり、「はっけよい、のこった」と言ったり、形式の面白さを中心に紹介することで、なんとか楽しんでもらいました。

あとは、チャンスがあればところかまわず折り紙を折る、みたいに、ゲリラ的に自己アピールをし続け、前学期が終わりました。

さて新学期。

いよいよ自分の時間を持つことになりました。
といっても、当面は、週1回のクラブ活動「Japan AG」だけ。
その第1回目が8月20日、そう、夏休み明けの初日だったのです。
初対面の子どもたち相手に、私一人で90分…。
あまりにも不安だったので、日本からゲストティーチャーを呼んでしまいました。
Nちゃんです。
「20日までドイツに残って、うちの小学校も見に来ない〜?」と誘って、手伝ってもらっちゃいました。

前日遅くまでかかって、2人で折り紙を折り、子どもたちの名札を作りました。
始まる直前に2人とも大急ぎで浴衣に着替え、子どもたちとご対面。
「こんにちは」と挨拶をし、
まずは「どうぞ」「ありがとう」とやりとりしながら、一人一人に名札を渡しました。
その後、地図で日本がどこにあるか探したり、日本について知ってる事を発表したり。

あとは、ショータイムですね。
Nちゃんの南京玉すだれや、旅の間2人で練習したあやとりなどなど…。

思い通りにいかないこともあり、あたふた冷や汗をかいている間に、私のデビュー戦は終了しました。写真を撮る余裕なんて全くありませんでした…。

とにかく子ども達とコミュニケーションをとるのが大変で!
彼らはマイペースですからね〜。
口々に質問するし、飽きたら騒ぎだすし。
びしっと言いたい時にかぎって、ドイツ語がなかなか出てこないんですよね。瞬発力と勘と気迫でカバーするしかないわけです。
ありがとう、Nちゃん。あなたがいなかったら、どうなっていたことか…。

まあ、そんなわけで、全体的に嘆き節になってしまいましたが、こんなふうに私は小学校で働いているわけです。

昨日、6回目の「Japan AG」が終了しました。
いろいろ新展開も見せておりますが、そのもようはまた後日。

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夏の旅(オーストリア編)

ずいぶん更新が久しぶりになってしまいました…。
9月22日から10月6日まで、学校が秋休みだったので、またもや旅行に出かけておりました。
…というわけで、8月の旅行の続きからです。
(もう2ヶ月も前や〜ん)

8月13日、日本へ帰る旅の共たちを見送った後、私と友人Nちゃんは、ミュンヘン中央駅で、新たな旅の共、Hさんと落ちあいました。
さっそくウィーンへ出発です!

しかし私、オーストリアに関する知識はほとんどゼロでして、
「ウィーン」と聞いても、「はて、何があるのかしら?音楽が…有名?」という程度のイメージしか持っていませんでした。
それに対してHさんは、「ドイツよりウィーンが好き!」と言いきるほどの、お見事なウィーン通。
すっかり頼りっきりというか、まさにガイドしてもらってしまいました。
感謝感謝です。

さて、ウィーンという街、どんな印象だったかと言いますと…、

す・て・きっ!!
ひと言でいうと「古き良き美しき都」ですね。

一国の首都なので、もちろん都会ではあるのですが、街全体の雰囲気が、そこはかとなくレトロなのです。
「そのまま変わらない君でいて〜」
と、何度となく心の中で叫びながら、3日間、ウィーンを余す所なく楽しませていただきました。

1日目は、まず町の中心部をぐるっと見物させてもらいました。

P1090031_2 町のシンボル、シュテファン寺院。でっかい!













P1090036_2 その横手には「フィアカー」と呼ばれる馬車が、ずらりと並んでいました。








P1090037_3 御者のお姉さんがあまりにも素敵!










そして、ハプスブルク家のお住まい、王宮へ。
道が広い!建物がでかい!
そしてなにより、美しいーっ。
と、もう感動しっぱなしでした。
マリア・テレジア様バンザイですよ、ほんと。

P1090045 美術史博物館の建物も、うつくしい〜。







博物館の前に、どーんとそびえる、マリアテレジア像にも謁見を済ませ、
もう一人の重要人物にもご挨拶に伺いました。

P1090041 モーツアルト様ですー。









その後、レトロでかわいいトラムに乗って、市庁舎前へ。
オペラがお休みの夏の間は、ここで毎晩フィルムコンサートが行われるのです。
市庁舎の壁に、バーンとでっかいスクリーンが掛けられ、いわゆる野外映画館のような状態に。
広場中に屋台が並び、けっこう早い時間からみんなわいわいお祭り騒ぎ。
あー、なんていい町なんだ〜。

P1090066 スクリーンを見る見ないにかかわらず、みんな飲んで食べて、楽しい夜を過ごしてました。








2日目は、お買い物をした後、カフェへ。「ウィーンはカフェの町」といわれる意味が、よ〜く分かりました。

P1090070 Hさんお気に入りの老舗カフェ。中はね、もうね、城でしたよ。パレスですよ。めちゃめちゃいい気分でした。






夜は、これまたウィーン名物の遊園地、プラーターへ。

Imgp1665_2 名物の大観覧車です
















かなり大規模なのに入場無料で、誰でもいつでも、ふらりと立ち寄れる遊園地があるなんて、
あー、なんていい町なんだ〜。
遊具のデザインも、ドイツのより品があって「レトロかわいい」ものが多かったです。

3日目。朝一番からシェーンブルン宮殿へ。
「ここを見なきゃウィーンを語れない」という目玉スポットです。
内部を見学した後、お庭へ。

P1090101 うっつくしい〜!










P1090110 うっつくしい〜!
かんかん照りの中、がんばって歩いた甲斐がありました。





お昼はこれまたウィーン名物の…
P1090122 「グーラシュ」を食べ…、









その後、ウィーンが生んだ芸術家フンダートヴァッサーの作品が展示されている、ウィーン芸術館へ足を伸ばしました。

P1090126 建物全体が、フンダートヴァッサー節でした。
「アンチ直線!曲線大好き!」

という方なので、床板から何から全部、不規則に曲がっていて、めちゃくちゃ面白かったです。



その後トラムに乗ってウィーンを一望できるお山、カーレンベルクへ。絶景を楽しんだ後、ふもとに降りて、ワイン酒場ホイリゲで晩ご飯。

P1090141 本場のウィーナーシュニッツェルと…









P1090139 旬の味覚、シュトゥルム(発酵中のワイン。白ワインの赤ちゃん)をいただきました!










いやー、もう、満足満足。ええとこ全部見せてもらったぞ!という感じで、ウィーン3日間ツアーは終了しました。
ウィーン最高。マリアテレジア様…バンザイ!

翌日はザルツブルクへ。半日間でしたが、市内観光や買い物を存分に楽しみました。
P1090157 ザルツブルクは、川とお山の町。ウィーンとはまた違って、ええ風景です。







P1090159 看板がかわいい、お買い物通り。









P1090164 すんごくかわいい、「イースター卵」屋さんも見つけました!








P1090192 もう、量が尋常でないのです。思わず一個買っちゃいました。無事持って帰れるかな?







P1090187 元祖!モーツアルトチョコのお店にも連れて行ってもらいました。








P1090152 そして、ついにいただきました。ホテルザッハーの、ザッハトルテ!「ザルツブルクのザッハーは穴場。ウィーンより落ち着いていただけるよ」とのHさんの判断。すばらしい!!




翌日はお昼ごろミュンヘンへ向かい、オーストリアとはおさらばしました。
いや〜、ほんとよかった。
ただ一つ残念だったのは、ウィーンでお財布を盗まれてしまったこと。
チェーンがついてるからと油断していたら、うまいこと切って持って行かれてしまいました(泣)
みなさん、財布は必ず、ファスナーのついたところにしまいましょうね。

最後に、おまけコーナー。

P1090077_2 ウィーンの信号。自転車の正面図というのが新しい。








P1090201_2 オーストリアで人気の清涼飲料水。ジンジャエールみたいな感じでおいしかったです。

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