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おじちゃんとの日々

ドイツで、また一つ素敵な出会いがありました。

私の友達Rちゃんが、家族ぐるみで長年お付き合いしている、79才のおじちゃん(ヴィルヘルムさんといいますが、友達が「おじちゃん」と呼んでいるので、わたしもそう呼ばせていただいてます)が、ボンに住んでらっしゃって、先日お会いしてきました。

おじちゃんは、もともとは、西ドイツ政府関係のお仕事をされていて、大阪万博の際に、Rちゃんのお母さんとお知り合いになったそうです。
去年のRちゃんの結婚式にも、ドイツからはるばる来られて、私はその時初めてお会いしたのですが、「ドイツに来るなら、ぜひボンに遊びにおいで!」とずっと言ってくださってました。

9月22日から2週間、学校は秋休みに入ったので、この機会におじゃまさせてもらうことに。
おじちゃんの「どれだけ居てもいいよ」というお言葉に甘え、なんと一週間も滞在することになりました。

ドイツ人のおじいちゃんと2人きりで過ごす一週間、
さてどうなるかしらー、間がもつかしらー、と心配していたのですが…、

楽しかったんですねー、これが。

まず最初っからサプライズ!
お家を案内してもらったんですが、一見ただの天井に見える所を棒でちょいとひっぱると、あら不思議。はしごが現れます。「物置かしら?」と思いながらはしごを登ってみると、まあびっくり。「隠れ客室」とでも言いましょうか、なんとも快適そうなお部屋が目の前に!
ベッドも調度品も素敵で、「ここに住みつきたい〜」と思ってしまうほどの屋根裏部屋でした。

次に地下へ。ドイツ人家庭の地下室といえば、洗濯場と食料品置き場。「ふんふん、こんな感じね」と見ていると、おじちゃんがシャッとカーテンを開け、またもや「隠れ客室」が登場!
さらに、その隣にあるさりげない扉を開けると、なななんと!

「バー」が!
お酒の並ぶカウンターに、ソファー。「お店できますやん」規模のプライベートバーが現れました。
さらにその奥に扉があり、開けると空気がみょうに温かい。奥へ進むと…、

「プール」が!
プールですよ。もう言葉が出ませんよ。なんで!地下に!プールが!

どれもこれも、扉を開けるまで全く分からないというのが、またすごいです。
おじちゃんの長年にわたる改築の集大成。
「ドイツ人は住まいにこだわる」とよく言いますが、「ビ○ォーアフター」の匠もびっくりの一品でした。

このような隠れアイテムだけでなく、おじちゃんのお家は、リビングにも寝室にも、いたるところに古き良き物、思い出の詰まったお土産などがいっぱい。
特に素敵だったのが、壁にたくさん飾られた昔の地図と、本棚いっぱいの古い本たち。

そんなお家で過ごした一週間。
「間がもつかしら」なんて心配は全く無用でした。

昼間はおじちゃんが車でボン近郊の見所へ連れて行ってくれたり、私が料理をしたり。(お好み焼き、肉じゃが、豚のしょうが焼きなどなど…)

夜はたいてい一緒にニュースを見て、その後、毎晩夜遅くまで語り合いました。

ドイツ語、英語、日本語ちゃんぽんで。
たまに写真を見たり、百科事典をひいたりもしながら、ほんとにたくさん話しました。

テーマはさまざま。ドイツ語表現のこと、世界を旅した思い出、日本のこと、そして戦争のことも…。

おじちゃんは、さすがの博学っぷりで、私は「へ〜」と思わされることばかり。
一週間でずいぶん賢くなったような気になりました。

特に面白かった話題をひとつ。
何回かブログでも、ドイツの児童書「おおどろぼうホッツェンプロッツ」のことを書きましたが、おじちゃん曰く、
「私はその本は知らないけど、『ホッツェンプロッツ』というのは地名だよ」
ええ〜〜、そうなの!?

おじちゃんはもともとチェコの生まれで、戦後にドイツへ来られたのですが、おじちゃんの故郷の近くに、「ホッツェンプロッツ」という町があったというのです。
さっそく昔の地図を本棚から引っぱりだして調べてみると…、

Dvc00035_1 確かにありました、ホッツェンプロッツ(Hotzenplotz)!現在のポーランドとチェコの国境付近です。







「昔はこの地域でもドイツ語が話されてたけど、今はチェコ語になってるから、町の名前も変わっちゃったけどね」
ということで、残念ながら現在「ホッツェンプロッツ」という名の町は存在しないのですが、
「ホッツェンプロッツが町の名前だということは、ドイツ人でも知ってる人はほとんどいないだろうね」とのこと。
(実際、何人かのドイツ人に聞いてみましたが、みんな「そうなのっ?」とびっくりしてました)

一週間、いろんなことをしましたが、一番楽しかったのはこんな「おしゃべり」かもしれません。

その他、お出かけした中で特に面白かったのは、ボンの「ドイツ連邦共和国歴史博物館」。
近現代ドイツ史が、かなり詳しくわかりやすく展示してあった上に、おじちゃんの解説付きで、とても興味深かったです。

ドイツのこれまでとまた違う一面を見せてもらった気のする、ボンでの一週間でした。
「おじちゃん、ありがとう。いつまでもお元気で」という思いを込めて、最後に「福寿」と一筆書いて、別れ際にプレゼントしたちえぞうでした。

P1100574 おじちゃんちの地下プール。

すごすぎる…。








P1100575 願いをこめてしたためました。

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コメント

ちえつん、いいね~いいね~素敵な出会いだね!!
このおじちゃんとのことは宝物だね!!
でもホッツェンプロッツって地名だったのかぁ・・・
それはおどろき。

投稿: まいっちん | 2007年11月 8日 (木) 04時05分

そうなのよー。
町の名前だったのよー。
作者のプロイスラーさんは、チェコ、ポーランド、ドイツの国境付近のラウジッツ地方出身なので、そこらへんの地名を採用したというのもちょっと納得です。
ドイツ人たちがこのことを全然知らないというのも、なんか面白い。
ちなみに、おじちゃんと一緒に百科事典もひもといてみたんだけど、どこにも「大泥棒」とは書いてなかったです(笑)

投稿: ちえぞう | 2007年11月11日 (日) 19時46分

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