« 2008年2月 | トップページ | 2010年2月 »

2010年1月

聖マルティン祭

ハロウィンがドイツの祭りでないとすると、じゃあドイツの秋の行事ってなんなのさ、というと、これがそれ。

11月11日の「聖マルティン祭(Sankt Martinstag)」

なのですね〜。

日本人にとっては、「はあ、なんのこっちゃ?」というほど知名度ゼロのこの行事、ドイツ(カトリック圏だけかもしれませんが)では、誰もが知っている秋の代表的行事なのです。

「聖マルティン」というのは、もともとローマの騎士なのですが、キリスト教にも関心を持ち、さまざまな善行をしたことで知られているそうです。

中でも代表的なのは、
「ある冬の日、寒さに震える貧しい男に出会った聖マルティンは、自分のマントを剣で半分に切り裂いて、片方をその男にかけてやった」
という逸話で、この日はこれにちなんだ催しをするのです。

聖マルティン祭が近づくと、子どもたちは、学校や幼稚園で「聖マルティンの歌」を歌い、1人ひとつずつランタンを作ります。聖マルティンの夜にはこのランタンを持って行列を作り、歌いながら歩くのです。

ランタンのデザインは動物やお花などさまざまで、みんな人とは違う物を作ろうと工夫するので、この時期になると、子ども向け雑誌にランタン作りのアイディアが載っていたり、お店で「ランタン作りキット」が売ってたりします。

日本で言うと、こいのぼりや鬼のお面みたいなものでしょうか。
「みんな幼稚園で作ってくる」的な(笑)。

ちなみに、ランタンの本体(持ち手と豆電球部分)は、既製品としてこの時期どこででも売ってるそうです。
昔は本物のろうそくでやっていたそうですが、危ないので今はみんな豆球だとか。

さて、11月11日の夜、日が暮れるとみんなしっかり防寒して、ランタン行列に繰りだしました。

P1100099
ヨッシーとシャナのランタンはチーズとねずみさん。







P1100548
灯をともすとこんな感じです。








村の主要な道を通って、広場につくと、そこはちょっとしたお祭り会場になってました。
一角では聖マルティン様の再現劇をやっています。
例の、マントを半分あげるやつです。

けっこう観客が多いので近くには寄れず、「ほう、やってるねえ」と高みから眺めていたのですが、終わった後、どこかに行っていたイルカが突然現れて、
「ちょっとチエ、聖マルティンと写真撮らしてもらいなさいよ!」
見ると、マルティン様が目の前に…。
どう見ても村のどっかの兄ちゃんだし、
「べ…別にいいんだけど…」と思ったのですが、
「そらええわ!」「ええ記念になるわ〜!」という周りの異様なテンションに押し切られ、ツーショット写真を撮ることになりました。

マルティンさま、人気者なのね…。

P1100082  
彼が「聖マルティン2007」。









P1100086
芝居が終わり、たき火を囲んでやれやれと言ってるところ。







P1100546
左が聖マルティン、右がマントをもらった貧者役。








芝居が終わってからも、みんな広場に残って飲み物を飲んだり雑談したり。
ただのお祭り騒ぎというよりは、静かにほっこりと秋の夜長を楽しむといった雰囲気で、なんだかええ感じの夜でした。

ランタンがとにかくかわいかったので、いろいろ撮らせてもらいましたよ。

P1100547
てんとうむしランタン








P1100545
ねこランタンとうしランタン








P1100544
お月さまランタン








P1100543
私の大好きなヤーノッシュの「トラアヒル」ランタン

| | コメント (4)

ドイツのハロウィン

ホームステイ先の村「ウェストキルヒェン」と、勤務先の町「ミュンスター」との間は、車で片道30分の距離。

毎日の通勤ドライブ中(もちろん運転手はホストマザーであり学校の同僚でもあるイルカですが)、私はたいてい窓の外に広がる真っ平らで畑ばっかりの広大な風景を眺めていました。

その時目につくのが、畑の中に立っている看板。この看板がドイツの季節の移り変わりを教えてくれました。

春には「Spagel(白アスパラガス)」、初夏には「Erdbeer(イチゴ)」、そして秋には「Kuerbis(カボチャ)」!

つまりは、「農家で直売しますよ」というお知らせの看板なのですが、いつもはビュンビュン素通りして見向きもしないイルカが、ある秋の日「Kuerbis(カボチャ)」の看板に反応! 
車をそっちに走らせます。

農家直買初体験だ!と、わくわくしながら進むと…。

P1100537
まあ、なんてステキ! いろんな種類のカボチャたち。
ちなみに、一番大きい品種はドイツでは「Hokkaido」という名前で売られています。(ナゼ?)



これをいくつか買って帰って、何をするかというと、もちろん…、

ハロウィンの準備!
なのでした。

「きゃ〜っ、ハロウィンだって〜。すてき〜! でも西洋ではあたり前よねっ。伝統よねっ」

なんて私が浮かれていると、イルカがビシッと、
「ハロウィンなんて、10年前には誰もやらなかった」

…そう。ハロウィンはもともとアングロ・サクソン系民族のお祭りなので、ゲルマン国ドイツには、そんな行事は存在しないのです。
ところがドイツも昨今アメリカナイズされてまして、子どもや若い家族中心に「ハロウィンやろうぜ、やろうぜ、楽しいじゃん!」となってきたそうなのです。

まあ、何はともあれ、おもしろそう! ってことで、まずは定番のカボチャランタン作りから。絵や写真では見たことがあっても、実際に作るのは初めてでした。

まずはマジックで下書きをします。

P1090845
シャナ(3才)と比べてこのサイズ。でかい!




そこにナイフをグサグサ刺して、少しずつ切っていき、てっぺん部分をガバッとはずします。(意外と簡単で楽しい♪)

P1090847
そしてスプーンで中身をほじくるのですが、「わた」だけじゃなく、ぶあつい実の部分も削った方が、いたみにくくて良いそうです。




…ということでやってみたのですが…かたい!痛い!手が!

「削った実はカボチャスープにするのよ」というイルカの言葉だけを励みに、ガリガリガリガリ! いや〜、がんばりました。

P1100538
最後に目、鼻、口をくりぬいて完成! 玄関に飾りました。
(ちなみに私が一人で作ったのは、中段のちびっこいのです)






私が働いていた学校も、この時期ハロウィンムードだったので、ここぞとばかりにハロウィン関連の折り紙を教えまくりました。

P1100540

イルカの受け持ちの「Igel(ハリネズミ)クラス」の作品。
おばけカボチャは、簡単なのにけっこうリアルで、好評でした。
折り方はこのサイトをご覧ください↓
http://www.origami-club.com/


さてさて、ハロウィン当日。

夕方私が部屋にいると、「ウオ〜ッ!」という叫び声とともに、小さなヴァンパイアがとびかかってきました。
「ひえ〜っ!」
本気でびっくりしました。恐怖さえおぼえましたよ。

ヴァンパイアに変身したヨッシーは、ありゃ、身も心も吸血鬼化してました、ほんとに。
そして、バットマンならぬバットガールもバタバタと乱入。

P1100542_4    
見よ、恐怖の兄妹!







その夜にはもちろん、血も凍るような晩餐が待っておりました…。

P1090895 蜘蛛が!蜘蛛が這っております!









P1100541
飲み物はもちろん「ブラッド」オレンジジュース。








こんなことをさらっとやってしまえるイルカのセンスに、いつもながら脱帽です。

けれど、「すごいね!」と喜ぶ私に、しつこいほど
「言っとくけどハロウィンはドイツの行事じゃないからね!」
と繰り返すイルカ。
もう分かったよ…(笑)

食事の後は、お待ちかね、「trick or treat(お菓子かいたずらか)」の時間です。
ドイツでは「Susses oder Saueres (甘い物か嫌がらせか)」といいます。

「チエもいっしょに行く?」と聞かれたので、もちろんついていきました。
真っ暗な田舎の夜道を、ヴァンパイア兄妹とその母とともに自転車と走り回るのは、なんか変な笑いがこみ上げてくるような、おかしな感覚でした。

知り合いの家をひと通りめぐり、「Susses oder Saueres?」と言って「はい、Sussesよ」とお菓子をもらう、という流れだったのですが、あるおうちでは面白い切り返しをされました。
「Susses oder Saueres?」と言うと、その家の人が、甘いグミキャンディーとすっぱいグミキャンディーを1つずつ持ってきて「はい、Susses(甘いの)oder (か)Saueres(すっぱいの)?」と聞き返してきたのです。

ドイツ語の「Saueres」には「すっぱいもの」と「嫌なこと」という2つの意味があるんですね〜。いやお見事!

なぜか付き添いの私まで、たくさんのお菓子をもらって、ほくほくのハロウィンの夜でした。

P1100539_2

最後に学校の用務員のMr.マッキンタイヤー(スコットランド人のおもろいおっちゃん)ハロウィンバージョンです。
和風…(笑)

| | コメント (2)

ブログ再開します

ずいぶんなご無沙汰です。

ほぼ2年間更新しませんでした。お恥ずかしい…。

その後ちえぞうは、昔からほしいほしいと思っていた図書館司書の資格をとり、小学校の学校司書として働いていたのですが、ちょっとひとくぎりついたところなので、またドイツのことを振り返ってつづり始めてみようかと思っています。

昨年の夏には再会の旅にも行ったので、そのことなどもぼちぼちと…。

ひとまず今日は、決意表明でおわります。(大丈夫かいな)

次回はドイツのハロウィンについて書きますよ!

いきなり時期ハズレでごめんなさいね。

| | コメント (4)

« 2008年2月 | トップページ | 2010年2月 »