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2010年6月

東京子ども図書館

先日、「東京子ども図書館」に行ってまいりました〜。
http://www.tcl.or.jp/

ここは、石井桃子さんのかつら文庫、松岡享子さんの松の実文庫、土屋滋子さんの土屋文庫が母体となって作られた、私設の図書館。

子どもの本関係者なら、鼻血モノの、このお名前。
しかも、「私設」ですよ、「私設」!
図書館なのにっ。

児童サービスの理想が、きっとここにある♪
と期待して、駅からちょっと
遠い不便なところではありましたが、のんびりてくてく、行ってまいりました。

住宅地を、「ん〜、こんなところにあるのかしら…」と思いながら歩いていると…、

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ありました!
レンガ造りのすてきな建物。








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ちょうど、3時からのおはなし会が始まるところだったので、見学できるかも〜なんて思っていたのですが、案の定

「子どものためのお話会なので、子どもだけです」

と言われてしまいました(泣)
こんな時ほど、子どもになりたいと思うことはありませんね。

「子どもたちがおはなしを聞きに行くところは見られますよ」
ということだったので、おはなしの部屋にわ〜っと集まってくる子どもたちを、外からながめていたのですが、

…あ、あれは。
部屋の入り口で、「おいでおいで〜」と、笑顔で子どもたちを迎えて入れているのは…、
見ているだけで、ほっとなごんで、自然に近くに寄っていきたくなる、とびきり優しい笑顔の、あの方は…。

松岡享子さんでした。

不躾ながら、心の中で、
「ナマや!ナマ松岡享子や!」
と叫んだちえぞうでした…(笑)

おはなし会が終わってから、スタッフの方にお願いして、お部屋の中を見せてもらいました。

P1190367 すてき〜。
冬にはストーブ、つくのかなあ?









さてこの図書館、はじめての人は、館内をガイドしてもらえるということなので、もちろんお願いしてみました。

まずは、地下の資料室から。
ここは、子どもの本に関わる大人のための資料室で、なんと貸し出しも可能。
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厳選された資料なので、書架を見てまわるだけでも、「あ、こういう本を読んでおけばいいんだな」
ってのがわかる、ありがたい空間でした。



この部屋の司書さんが、東京子ども図書館の成り立ちから、今ある機能まで、詳しく説明してくださったのですが、
いや〜、すごいですね。
私設で図書館を作ってしまおうという発想、そのための努力、知恵、勇気、そして、信念をつらぬく精神力。
この図書館を作り、運営してきた方々には、もう、とにかくとにかく脱帽です。

特にすてきだなと思ったエピソードをひとつ。

東京子ども図書館が開館した当初は、今の建物ではなく、マンションの一室のようなところで、こぢんまりと運営されていたそうです。
ある時、松岡享子さんが、ご自宅のそばでいい土地が売りにだされた!という情報を手に入れ、さっそくみんなで頑張って購入!
その土地には、もともと3人のおばあさんが住んでいて、土地を売ったあと、彼女らはアメリカに渡ったということ。
そうして13年前、この場所に、現在のレンガ作りの図書館がオープンした、という話です。

…3人のおばあさん。
…アメリカ。

こりゃもう「おはなし」ですよね。物語ですよね。
なんてこの図書館にぴったりなエピソードでしょう。

さて、資料室を存分に楽しんだ後は、1階の児童室へ。
ここでは、児童室担当のスタッフさんが説明をしてくださいました。
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なんとも居心地のいい空間。









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ここをくぐって、絵本の世界へ…。








ここはもう、純粋に、地元の子どもたちのための場所です。

しかし、贅沢〜。
こだわりぬかれたコレクションですもの。
そんなに大きな部屋ではないのですが、乳幼児から高校生までを対象としているというのが、驚きでした。

いいな〜、この近くに生まれ育ちたかったな〜、
と、本を楽しむ子どもたちの背中に、かなりジェラシー。

この図書館では他に、児童サービスを学ぶ人のための研修生制度や、奨学助成制度まであって、後進育成に特に力を入れておられるとのこと。

しかし、対象は基本、20代まで…(泣)

…はぁ〜、もっと若ければ、私だって…

と、切ない気持ちになってしまいました。

とはいえ、歳に関わらず参加できる講習会やおはなし会もあるので、いろいろ行ってみたいなと思います!

まだまだ勉強や!!

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杉山亮さんが面白い

杉山亮さんという児童文学作家をご存知でしょうか。

何を隠そう私自身、去年学校司書をするまでは、
「あ〜、なんかそんな新しい作家がいたなー。名前は聞いたことあるわ〜」
という程度でした。

ところが、小学校で子どもたちの貸し出しを見ていると、なんと杉山さんの本の人気あること!!
しかも小学校低学年から高学年まで、支持層の厚いこと!!

特にこの2つのシリーズは、人気絶大でした。

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ゾロリを読破した子は杉山本、という道筋が完璧にできあがっていて、
こりゃ、杉山亮という作家はあなどれないぞ、と思っていたところ、先日、こんなチラシを発見。

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彼の魅力を解明する絶好のチャンス!













ということで、30日、東浦和図書館に行ってまいりました。

杉山さん、面白かったです!
まず、プロフィールからして変わってる。
当時日本にほとんどいなかった保父さんとして、1976年から7年間、保育園に勤務。
その後、おもちゃ作家に転身して、埼玉県の長瀞(こないだ私が川下りしたところ)にお店をかまえる。
それにも飽きてきて、1991年児童文学作家デビュー。

予想以上に、引き出しいっぱい!の方でした。
そりゃ、子どものこと分かってるはずだわ〜。

最近ではストーリーテリングにはまってらっしゃるということで、とっておきのおはなしを2つ、語ってくださいました。
会場は爆笑の渦。
いやあ、参りました!

講演全体を通して笑いが絶えなかったのですが、ひょうひょうと軽快に語られる中にも、底に流れる信念や教養、子どもや子ども文化に対する熱い思いが見え隠れする、とてもいい講演でした。

中でも、

「本」はハードで、「物語」はソフトです。
物語の楽しさを知っている人は、苦労してでも活字を追うようになる。
逆に楽しさを知らない人にとって本は、冷たい活字が並ぶだけの物で、「本を読みなさい」は苦痛でしかない。
だから、子ども達にはまず、物語の楽しさを伝えたい。
直接語って聞かせることによって、物語の楽しさを共有し、その物語を気に入った子には、「このお話、この本に載ってるよ!」と、すかさずセールストークをする。この地道な作業しか、道はないのです。

というお話が、とても印象的でした。

すっかり杉山さんに魅了されてしまったので、会場に展示されていた膨大な著作の中から、児童書以外の2冊を借りてみました。

_ 1冊目。
『子どものことを子どもにきく』
2000年 新潮社







杉山さんが息子のたかし君に、
3歳から10歳になるまで、年に1回のペースで本格インタビューをしてみた記録。

…おもしろかった!
例えば、

「たかし 考えごとはね、神様に教えてもらってんの。
 あきら なんだ、そりゃ。(わけ、わからん。)
      神様になに教わってんの?
 たかし ん、体操だよ。」
(<三歳の隆さん>神を語る より)

3歳の子が「考えごと」って言うだけでおもしろいのに、体操て!
最後には、だれでもできる我が子インタビューのススメが書いてあります。
軽く読めるし、けっこう考えさせられる。
おすすめです〜。

__22冊目。
『のどかで懐かしい『少年倶楽部』の笑い話』
2004年 講談社







こんなこともやってるのか、杉山さん!
という感じですが、これがまた絶品でした。
旦那と2人ではまってしまいました。

雑誌『少年倶楽部』に掲載された、読者投稿の小話を集めたものなんですが、絵の古めかしさと、旧書体のいかめしさも手伝って、おかしさ満点。

「題:なるほど理屈

 甲 『君!穴を掘ってるね』
 乙 『うんにゃ、土を掘って、穴を拵(こしら)へてるのさ』」
(昭和五年八月号)

…「なるほど理屈」て!


「題:どうしよう

 五つになった弟が、
 『兄ちゃん、いくつ。』
 兄 『七つさ。』
 弟 『兄ちゃん待っててね。もう二つで坊やも七つになるんだから。』」
(昭和九年二月号)

…タイトルが素晴らしい。兄の心の声です。

ぱらぱらと見て、拾い読みするだけでも、かなり面白がれますよ。
ぜひどうぞ!


って、すっかり杉山さんの宣伝になってしまいましたが、
もし講演会の講師をお探しの方がいたら、杉山さん、かなりおすすめですよ〜。




 

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うなぎのまつり

またもや祭りに参戦してきました。
今度は浦和です。
その名も…、
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うなぎまつり!

このキャラは、
「浦和うなこちゃん」
(やなせたかし作)。









実は浦和はうなぎの蒲焼きで有名だということで、駅前にも、うなこちゃん像が立ってらっしゃいます。

年に1回のこの祭りでは、蒲焼きの試食があるだとか、限定うなぎ弁当が売られるだとかと、それはそれは魅力的な情報を耳にしたので、こりゃ行かねばならんと、朝から乗りこんでまいりました。

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会場は市役所前広場。

おおっ、予想以上に賑わっている!






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うなこちゃんにもご対面♪











着いたのは10時半くらいだったのですが、すでに、限定うなぎ弁当も、限定うなぎレストラン(ナゾ)も、整理券が出払っておりました(涙)。

私たち、新参者だもの。

1年目はこんなもんさ! 

来年が勝負や!

と、気を取り直し、整理券のいらないうなぎの蒲焼きの行列へ…

P1190351 焼いてる焼いてる!
いいにおい〜♪
どうやらこの日は、浦和に数あるうなぎ屋さんが、みんなで力を合わせて、共にうなぎを焼きまくり、売りまくっているらしい。

並ぶこと約1時間、やっとのことでありつきました。
蒲焼き〜!
…うまい! 油がのってる! 肉厚!

と、夢中で食べてしまったので、写真は残ってません。
よくある話(笑)。

ここで携帯にメールが。
同じ埼玉に住んでいる、会社時代の先輩Uさんから、会場着いたよ〜とのご連絡。
「前から気になってたのよ〜、うなぎまつり。」
と、1歳児をかかえ、電車に乗って、駅から30分近く歩いて、はるばるうなぎのために。
うなぎのためだけに!
すばらしいガッツです。

こりゃあ、何か食べてもらわないことには!
と、われわれ夫婦もはりきってしまい、人ごみをかきわけ、会場内のうなぎグルメをかきあつめましたよ。働いたのはほぼ旦那ですが(笑)。

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うなぎのねぎま。

歯ごたえがたまりません。
お肉かと思った。

超おすすめ!




P1190353 うなぎまんじゅう。
ちっちゃなバーガーみたいな感じ。
和菓子屋さんが販売してるだけあって、上下の生地が甘くて、それがまた絶妙。
うまい!


P1190354 うなぎの焼きおにぎり。
ごはんにうなぎが混ぜこんであり、おだしが出ていて、表面もカリッと香ばしく…感動のお味!



もう一つ、酢飯バージョンのうなぎおにぎりもあって、そちらも絶品でした!

P1190358 これはうちにお持ち帰りした、うなぎのにぎり。

美味しくないはずがない、このプリプリ感。

もちろん、美味でございました〜♪

うむ。やりきった! 我々はやりきったぞ!
1年目にしてこれは、上出来。

お腹も心も満足したところで、最後に市役所の建物内へ潜入。
最寄りの北浦和図書館が、おはなし会「うなぎげきじょう」を開催しているということで、会場をちょっと拝見。

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受付にはナゾのリーフレット
「読むうなぎ」。
超ハイクオリティーの、うなぎブックリストです。
奥にはうなぎ人形も見えますね〜。


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この日のための、特別うなぎプログラム。








残念ながら、時間の関係でおはなし会を見ることはできなかったのですが、このノリ、とてもいいです!

というわけで、このたびの祭りも大大大満足。
皆さま、来年は我々と一緒に、うなぎにまみれてみませんか?

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