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2010年8月

ダーリンは中国人 その5

成都パンダ繁殖研究センターから、成都の中心部まで、タクシーで移動しようということになったのですが、パンダセンターはずいぶん町外れにあるため、タクシーがなかなかつかまりません。

しかたがないので、しつこく勧誘してくる白タク(無認可タクシー)を利用することに。
「乗ってやるから、5人全員1台に乗せろ!」
という強気な交渉が成立。

汚いワゴン車につめこまれ、我々はゴトゴトゴトゴト運ばれて行ったのでした。
まあ、クーラー効いてるだけ、ましかな…

と、ふと隣のズージーを見ると、疲れと白タクへの不安と時差ぼけとで、すっかり憔悴しきっているようす。

「まずいな〜。どこかで休憩しなければ…」
と思っていると、到着直前、窓外にスタバを発見!
そう、ズージーは、コーヒーを飲むと驚異的に回復する女なのです。

タクシーを降りるやいなや、
「スタバに行かない?」と誘うと、
「行く行く行く〜!!!」

みんなでコーヒーを飲み、すっかり回復しました。
よかったよかった。

そうそう、この時知ったのですが、スタバって、その町限定のマグカップ売ってるんですね〜。
成都のマグはパンダ柄で、とてもかわいかったです。

さて、ここらでそろそろお昼ごはんを食べようということになり、再び猛暑の屋外へ。

Photo
成都中心部は、だいぶ都会。







あまり遠くないところに、「鐘水餃」という水餃子のおいしいお店があると、ガイドブックにかいてあったので、ちょっとのぞいてみることに。

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これが悲劇のはじまりだった…。







スタンドで軽くつまんでいく感じかと思いきや、中をのぞくと、がっつりお食事モードの大衆食堂。
もともと、ここでお昼にするつもりはなかったのですが、なりゆきで入ってしまい…、

席に座ってみると、冷房がなくて扇風機だけだし、小汚いし…。
せっかく上がったズージーのテンションが、みるみる落ちていきます。

四苦八苦しながら注文し、食べはじめたのですが…、
ズージーは辛いものが全くダメ。私も苦手なのですが、彼女は一口も食べられないほど、ほんとにダメ。
しかしここは四川。四川と言えば、

Photo_2
激辛!








16_2

辛くない物もいろいろ頼んだのですが…、









ズージーとしては、とにかく、この店の雰囲気自体ダメみたいで、 テンションは、ついに底の底へ達してしまいました。

それに反比例するように、テンションうなぎ上り!の人物が1名。

うちの旦那です。激辛大スキ人間なのです。

「うお〜っ、この麻婆豆腐、唐辛子だけでなく山椒がきいているぞ! 本物や〜っ!!」
彼的には、ここの麻婆豆腐が、中国で食べた物の中で、 No.1だったそうな)

しかし暑い中、激辛料理を食べるってのは、もう我慢大会。しかも、肝心の水餃子があんまり美味しくないという、残念な結果。場の雰囲気は最悪に…。

そんなわれわれの気分を反映するかのように、空まで急に荒れだしました。

どしゃぶり!!ものすごい雨と雷!!

…そりゃあね。朝からあの暑さじゃあね。納得のゲリラだわさ。

しかし、ここからどうするか…。

次の予定は武侯祀。でも、三国志を知らないトーマスとズージーを、こんな状況で連れまわすのは、とても危険…。

よし、別行動だ!

雨がマシになったタイミングで我々はトーマス達と別れ、3人で武侯祀へ向かったのでした。



武侯祀(ぶこうし)というのは、劉備玄徳、諸葛孔明をはじめとする、蜀の君臣を祀った祠堂でして、当然、三国志ファンにとってはヨダレもののスポットなわけです。

タクシーで到着した頃には、雨もずいぶん小降りになってて、ひと安心。

入り口を前にしたうちの旦那は、まさにヨダレをたらさんばかりのテンションです。

Photo

でも、あれれ?

武侯祀って書いてないじゃーん。









実は、ここの正式名称は、「漢昭烈廟」(劉備のお墓という意味)なのですが、同敷地内にある「武侯祀」(諸葛亮の祠という意味)の方が人気があるため、通称「武侯祀」になっちゃったんですね〜。

やっぱり中国でも諸葛亮が一番人気か。劉さん皇帝なのに、不憫…。

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よこっちょの壁に一応こんなんありました。










さて、この日のために、三国志を読み進めていたちえぞうですが、

 

…2巻でタイムアップ(泣)

まだ孔明のこの字もありません。というか、劉さんも、あんまり出てきてません。なんか孫策がめっちゃ活躍してます。

というわけで、ここでのレポートも、ふんわりした感じになってしまいますが、ご容赦を…。


敷地に入って少し歩くと、「武将廊」「文臣廊」という、蜀の武官や文官の像がずらりと並ぶ廊下があります。

18 その入り口あたりに、有名な(…と、旦那のいう)「出師の表」が。

 





亡き劉備に蜀を託された諸葛亮が、劉備の息子に、「今こそ魏と戦うべきです!」と説くために書いたというもの。

しかし残念ながら、劉さんの息子はアホでしたので、思いは届かず、蜀は滅びてしまったのですね〜。

19_2 さて、ここにいらっしゃる武将たちのほとんどが「どなたさん?」状態(泣)

だって2巻じゃ、蜀のしょの字もない頃だもんねぇ。

 


…というわけで、有名どころだけご紹介しま〜す。

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張飛!











Photo_2

関羽!











P1030331

そして劉さま!

さすが、徳の高そうな顔をしてらっしゃいます。

 

 


P1030326

拝謁するわたしたち。














そして、その奥の武侯祀には…、

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諸葛亮さんですよ〜!

さすがにここは人が多かったです。







さらに進むと、劉備、関羽、張飛の3人を祀った神社のような物があって、こっちにも別バージョンの像がありました。

P1190664 張飛。









P1190663 関羽。









P1190662 劉備。










こっちの方が現実味があるというか、我々の思う3人のイメージに近い気がしますね〜。

このあたりまで来た頃、また空が荒れだしました。

ピカッ! ゴロゴロ…、ドカーン!ドカーン!ドカーン!!

落ちたよね? 今のぜったい近くに落ちたよね? しかも複数。

という規模の雷と、一寸先も見えないほどの豪雨!

これから劉備のお墓に行こうと思っていたのに、今いる建物から動けません。

「もしや我々は、劉さまの怒りを買ってしまったのでは?」

…一同、本気で思いましたよ。

とりあえず、墓をあきらめ、軒から軒をつたって、必死で入り口まで戻ったのですが、そこから先が進めない…。

そこでなみえちゃんが「トイレのそばにあったお茶屋さんで休んでは?」と、ナイス提案。

ほうほうのていでお茶屋さんまで走って大正解。

ゆったりした雰囲気で中国茶をすすっていると、この大雨も風流に見えてくるから不思議です。

そうこうしていると、雨があがり、晴れだしました。

これなら、お墓参りができる!

ということで、劉備のお墓、恵陵へ。

P1030371 お墓自体は、巨大な土の盛り上がりだったので、全体像をおさめることはできませんでしたが、「ここに劉さまがいらっしゃるんだなあ」と感じながら、周りをぐるっと一周してきました。



とにかく、怒りが鎮んで、よかったよかった…。

「やることは全てやった!」

と、満足顔で武侯祀をあとにした我々でした。


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ダーリンは中国人 その4

7月31日土曜日、中国旅行2日目。

本日は成都1日観光。
我々の目的は、2つ。

1 成都パンダ繁殖研究センターでパンダを見る!
2 三国志ファンの聖地、「武侯祀」に参る!

朝7時にホテルを出発!

ドイツ人2人と日本人3人に分かれて、2台のタクシーに乗り込み、重慶駅へ。

運転は相変わらず荒っぽい自己流なので、あっという間に2台のタクシーは別れ別れに。
駅の地下ターミナルに着いたのですが、あたりを見回してもトーマスたちの姿は見えません。

仕方ないので、とりあえず駅舎へ向かうことに。

するとまあ、中国の駅って、なんか凄まじい!

我々の乗る列車は、8時発なのですが、
「駅に入るのに時間がかかるから、余裕をみて1時間前に出よう」
と、トーマスが言った意味がわかりました。


人が、多い!!

改札が、駅舎の入り口にあって、切符がないと建物の中にも入れてもらえないのですが、その改札の前に人がもう、ごったがえしまくっております!
そりゃ、時間かかるわ〜。

トーマスに電話して、無事おち会えたので、いざ、人ごみの中へ突入!

ようやく改札にたどり着いたものの、「その切符はあっちの改札だよ」と言われ、別の入り口へ。
どうやら、成都行き専用の改札があったようです。

そちらは空いていたので、比較的スムーズに中へ。
入ったところのロビーで、偶然トーマスの同僚たちに遭遇。彼らもパンダを見に行くそうな。

さあ、いよいよ、中国の新幹線「
和諧号」へ乗り込みます!

Photo_2
ホームが、広い!








トーマスが、ゴージャスに1等車席をとってくれていました。ありがとう!

1つの車両に、4名がけのボックスシート×4という、ゆったり設計。

我々は5人なので、「4名1ボックス+1」になるかな〜と思ったのですが、座席指定券を見ると、残念ながら「4人横並び+1」でした。

ただ、向かいに座っている中国人4人も連れっぽかったので、
「席、かわりませんか?」と誘ってみたのですが、
「進行方向を向きたいのでイヤだ」と無下に断られてしまいました。

中国人たちは、一緒に座ることより、進行方向を優先するんですね〜。

どちらにしても、かわいそうだったのは、ひとりハミ出てしまった、なみえちゃん。

しかも、私はうっかり、彼女に乗車時間を知らせ忘れておりまして…。


重慶と成都は、お隣同士なんて言いながら、そこは中国基準の「お隣」ですので、かなり距離があり、列車で2時間かかります。

そうとは知らず、「お隣」だから近いと思っていたなみえちゃんは、見知らぬ中国人家族に囲まれ、ききすぎた冷房に凍えながら、「まだか〜?まだか〜?」と、2時間耐え続けたのです。本当に申し訳ない…。

そんなこととは知らず、私と旦那は、和諧号に興味津々。

Photo_3

出ました、200キロ!











Photo_4 車内販売で買ったナゾの食品。封を切ってから撮ったので、さかさまで写るはめに。豆腐を押しかためたものらしいですが、モゴモゴした妙な味わいでした…。




Photo_5 これは給湯器です。

中国では、お湯はタダ。

なぜなら、みんなどこででもお茶を飲むからです!




Myタンブラーにお茶っ葉を入れ、ここにお湯をくみにくる中国人たち。

これはちょっとうらやましいかも。日本にも導入してほしいな〜。

AM11:00、ようやく成都に到着。 成都もやっぱり暑い!

さっそくタクシーで、成都パンダ繁殖研究センターへ。

さすが蜀の都だけあって、成都は大都会。建物も、ものすごい勢いで建ってます。景気ええんだな〜中国。

途中、渋滞にまきこまれ、運転手さんがイライラ…。
なんとかすりぬけようとするので、さらにすごい運転に。

「さながら、馬をあやつる武将のようだ」という
旦那の表現、ぴったり。
道路交通法とか、いらないんです。
車も原付も、「馬」なんです、この国では(笑)


ついに、タクシーは歩道を走りはじめ、前を歩くカップルにクラクションを鳴らす始末。
もう、すごいとしか言えません。

ようやく渋滞を抜け、運転手さんは携帯で話しはじめたのですが、それが意外なほど、ええ携帯。
なみえちゃんが、学びたての中国語で、「携帯、かっこいいですね」とほめると、運転手さん、とても嬉しそうでした。

やっとこさパンダセンターに着くと、トーマス達は早くもチケットを買って待っていました。

「成都パンダ繁殖研究センター」には、赤ちゃんパンダから成パンダまで、合わせて30頭ほどのパンダがいて、大きさ別に見学できるゾーンが分かれています。

特に、自然に近い状態で遊ぶパンダが見られる、屋外の遊び場が人気で、トーマスが前来た時には、そこでたくさんパンダを見たということ。

さっそくそのスポットに案内してもらうことに。

しかし…、

Photo_6 パンダいない。

クジャクだけ(泣)








やっぱりね〜。暑いもの。

ここも重慶と同じで、湿気がはんぱないのです。うだるうだる…。私たちだって、ちょっと歩いただけで汗ぼとぼと…。

トーマスが前に来たのは朝の8時だったというから、やっぱり状況が違うよね。

仕方ない仕方ない。

まあ予想していたことなので、早くも日本人たちはあきらめたのですが、ズージーは屋外でパンダを見るのをずいぶん楽しみにしていたらしく、落胆を隠しきれません。

そこでトーマスも、あきらめずに、あっちのスポット、こっちのスポットと案内して回るのですが、パンダはいないし、坂はきついし、われわれはバテるし…。

なんかドつぼであります。

結局、全スポット、アウトの末…、

P1190530

おとなしく、この勧めに従うことに。









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「ちょっと」注意されてから、中へ(笑)









Photo_7 おりました!

だらしなく何かを食べております!








7_2 ひしめく青少年パンダたち。









8 子パンダは、リアルたれぱんだ。








9

たれてる溶けてる…。









あと、撮影禁止だったのですが、生まれたてほやほやのパンダも間近で見ることができました。

ピンク色の超生まれたてパンダと、うっすら白黒もようのついた赤ちゃんパンダ。

写真でしか見たことがなかったので、目の前でもぞもぞ動く姿が見られて、感動!「来てよかった〜」と思った瞬間でした。


お次は、「パンダ」つながりで飼育されている、レッサーパンダコーナーへ。

こちらはかろうじて、屋外におりました!というか…、

10_2 たれさがってました。










11_2   ぼへ〜〜〜〜











みんな、暑いんやねえ。

よく見れば、かなり大量のレッサーパンダが、木にたれさがっておりました。

だらけた姿でしたが、屋内パンダを見ても全く喜ばなかったズージーが、ここへきてやっとテンションUP!

なんにしろ屋外にいてくれてありがとう、レッサーくんたち!


最後に、なぜか、鯉の池へ。

コクチョウと鯉に餌やりができるというのですが…、

12 鯉の上に鯉が乗り、その上にコクチョウが乗り、なんだかきもちわるーい!

激しくつっつかれる手の痛みに耐えてフィーディングするちえぞう。


全員それなりに餌やりを楽しんだころには、我々の体力はもう限界に。

売店でアイスを食べて、なんとかもち直し、パンダセンターを後にしたのでした。

(その5につづく)

 

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ダーリンは中国人 その3

大急ぎでホテルのレストランに向かった私たち。
そこは、トーマスが「重慶で一番イケてる」と断言する
ビュッフェ形式のレストラン。

中華はもちろん、洋食、さらには日本食まで、とにかく品数が多い多い!

生鮮食材の並んだバーベキューコーナーでは、テーブル番号のチップを渡して注文すると、焼きたてを席まで持って来てくれるというサービスもありました。
さすが5つ星。ゴージャス!

Photo
こちら、ほんの一例。
(なみえちゃんのチョイスです)








「いろいろ目移りしちゃうな〜」と、一人で見てまわっていると、デザートコーナーに丸い鉄板のようなもの発見。

「なんだこれ?」
と、まじまじ見ていると、テンパったお姉さんがとんできて、
「ちょっと待ってね、すぐ呼んでくるから!」

すると、すぐにデザート担当らしきお姉さんがとんできて、
「クレープですね!すぐ焼きます!」

「あ、クレープですか…いや、見てただけなので…ごめんなさいね、ハハハ…」
退散するちえぞう。紛らわしくて、ごめんね。

次に、麺コーナーを発見。
いろんなタイプの麺が並んでいて、スープは写真で選ぶようです。

食べたいけれど、お椀がない。お皿だけ。
カウンターの向こうにおばさんがいたので、「お椀はないのですか?」と英語&身振りで聞いてみた。

するとおばさん、大弱り顔で、アハハ、アハハと笑うばかり。
英語が分からんのやろうけど、そんな困らんでも…と思っていると、
「どうしました!」と、ウエイターのお兄ちゃんがとんできた。

「ここでは、麺とスープを選んで注文してください。出来上がったら、席までお持ちします」

あ、バーベキューと同じ形式なのね。
「じゃあ、テーブル番号のチップをとってきます」
と言うと、
「大丈夫。貴女のテーブルは、存じています」

おお! サービス、上質!
と感動しながら席にもどり、旦那に話すと、
「いや、俺ら、ここでだいぶ目つけられてるで」

…どうやら、私と同じようなことを、旦那やなみえちゃんも、レストランの各地で繰り広げていたらしく、いつの間にかこの
「中国語のしゃべれない東洋人達のテーブル」
は、従業員内で有名になっていたようです。

なにしろ、英語がしゃべれるウェイターさんが数人しかいないので、我々が何かを注文するたびに、5人くらいでプチミーティングが開かれ、最終的に間違ったものが出てきたりします。
でも、頑張りが伝わってきて、ほほえましかったですけどね。

さて、はち切れるほど食べて、部屋に戻るのかと思いきや、トーマスが、

「うちの部屋で飲んでくだろ?」

二次会のお誘いです。

「もちろん!」ということで、トーマスが半年間「住んでいる」部屋へ。

「広っ!!」

びっくりしました。正直、うちの家よりずっと広い(笑)

キッチン、お風呂場、寝室、リビング、ダイニング、全部いっちょまえ、いや、それ以上。

特に驚いたのが、でっかいダイニングテーブルと、書斎机、そして、なぜか2つあるゴージャスベッド!

一人で住む部屋じゃないよね〜。

掃除もしてもらえるし、ホテル暮らしも、ええもんですな。

二次会は、英語、ドイツ語、日本語、中国語ちゃんぽんの適当トークで進んでいきましたが、トーマスの中国写真を見せてもらったり、お互いの近況報告をしたり、とても楽しいひとときでした。

特になみえちゃんは、簡単なドイツ語を覚えたり、目下勉強中の中国語トークでトーマスと盛り上がったりと、初対面ながら大健闘。

語学ってやっぱり、こうやってお酒飲みながらべらべらしゃべって覚えるのが一番ですね。

こうして、波瀾万丈の中国旅行第一日目が、やっと終わったのでした。

(その4に続く)




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ダーリンは中国人 その2

ともかく重慶空港へ着いた我々は、トーマスたちの待つホテル「インターコンチネンタル重慶」へ、向かうことに。

トーマスは、赴任中ずっとこのホテルに滞在しているので、私たちも同じホテルに泊まる事にしたのです。
(5つ星の高級ホテルなのに、一人一泊4000円。ありがとう円高!)

タクシーに乗ろうと屋外へ出たとたん、


ムワァァァァァ〜〜

空気がぁぁ〜〜
むしあついぃぃ〜〜

そう、重慶は、中国の「三大火炉」のひとつと言われるほど、暑さで有名なのです。

しかも、長江と嘉陵江いう2つのでっかい川にはさまれているので、湿気がはんぱない。
大げさでなく、町まるごとサウナにつっこまれたみたいな気候なのです。

「もう夜の6時だというのに、これか…」

覚悟はしていたものの、リアルに肌で感じて、若干ヘコみつつ、とにかくタクシーへ。

トーマスから、「緊急事態用」にともらっていた、「インターコンチネンタルホテルに行ってください」と
中国語で書かれたカードを運転手に見せる。

今さらですが、中国では基本、中国語しか通じません。ありがとう、トーマス。

ホテルまで約40分。
運転手は若い兄ちゃんで、ちょいちょい話しかけてくれますが、笑うしかないちえぞう。

しかしそのうち笑えなくなってきた…。
運転が、荒いのなんの!! 抜きつ抜かれつ、割り込みつつ、勝手に車線を作りつつ…。それを全員がやりますからね。原付や歩行者もみんな。
怖いてなもんじゃありません!

心の中でヒーヒー叫びながら、景色に意識を集中するちえぞう。

…空港近辺の景色は、まあ、さびれた、貧しげな町だなあという感じ。

ところが、目前に重慶中心部のビル群が見えてきた瞬間、世界が変わりました。

はあっ! 異世界! 要塞っ! 近未来っ!!

この瞬間が、今回の旅で、一番私のテンションが上がった瞬間かもしれません。

重慶は、岩山のような土地に無理矢理立てたような町なので、土地が少なくて、とにかく縦に縦に伸びたような、超3次元的な町なのですね。

ビルは、30階建て以上が当たり前。地下もたぶん10階以上?
「とにかく高くたてりゃいいのさ、高く!」って感じの建物なので、今にも倒れそうで、飾り気ゼロで、なんかレゴブロック
みたい。

その要塞の中心部へ、相変わらずものすごい運転で突っ込んでいくタクシー。

中に入ると、さらに迫力満点!

街全体の色合いが、サビ色で…、なんていうんですかね、終末戦争後の世界っぽいといったら伝わるでしょうか?

道が狭くて、建物が倒れてきそう。行き交う人々は、基本はだか。Oh, ワンダーランド!

自分の中の、「建物」とか「街」とかの概念がぶっこわされる感じで、

「あ〜、外国にきたよ〜っ」って、むやみにテンションが上がったちえぞうなのでした。

Photo

重慶の、たぶん一般的なマンション。

なんか、おかしいでしょ?













スリル満点なドライブの末、ようやくホテルに到着。

とにかくチェックインしようとフロントに向かったのですが、
またもや、モメ中国人客に待たされる…。

やっと順番が来たので、事前にHotels.comのサイトで予約した際の控えを見せ、我々はスムーズに、スマートに、チェックイン

…するはずが。

「お客様、
2名様用の部屋で予約されていますが、よろしいでしょうか?」

きた〜〜っ!!
旅難、三発目!!

予約した部屋のタイプはシングルベッド2つだけど、部屋の定員は3名までと書かれていたので、確かに3名1室で予約したのに!
当然エキストラベッドとか置いて3名対応にしてくれているものと思っていたのに!

アメニティーは?「2人分しかない」
朝食は?「1人分」

聞いてないよ〜〜。

さらに、
「お客様、8ケタの予約番号はお持ちですか?」
8ケタ?手元の紙には11ケタの旅程番号しかないよ…。

もういい!

Hotels.comに電話だ!
トゥルル〜♪ あ、だれか出た!
……シーン ぼそぼそ、ぼそぼそ…。
なぜ遠い…。ぜんぜん聞こえないよ…。

しかたないので、タオルだけでも3人分用意してもらうように交渉。
旦那には電波のよさそうな入り口で、
電話にもう一度トライしてもらう。

困り顔のフロントのお姉さんを相手に、すっかり、モメ日本人と化して食い下がっている真っ最中、
突然横にいたなみえちゃんが「わあ〜っ!」と、ただならぬ声をあげた。

振り返ると、そこにはトーマスとズージーが!

彼らは7時にホテルのレストランを予約してくれていたので、部屋でちえぞうたちの到着をやきもきしながら待っていたものの、遅いのでロビーまで見に来たのでした。

そこで、ちえぞうの後ろ姿を発見し、満面の笑顔で近づいたものの、それに気づいたのは、なみえちゃんだけ。
なみえちゃんはトーマスたちの顔を知らないので、
「あやしい外人! だまされる!」
と、とっさに2つのスーツケースを、ガシーッと掴んだのでした。

「あの笑顔は、おそろしすぎた…」と、その後なみえちゃんは何度も語ることに…(笑)

さて、モメている最中の、わやくちゃ再会シーンを終え、再びモメモードに戻ったのですが、
レストランの予約もあるし、トーマスたちを待たせるのもあれなので、ややこしい交渉はどうでもよくなってきて、とにかくチェックインすることに。

最後に、鍵のデポジットのためにクレジットカードを出したら、なぜか何度やっても私のカードが通らない…。
こんなこと、めったにないのに…。
あかん時はとことんあきまへんな。

なみえちゃんのカードを借りて、ようやっとチェックイン。
大急ぎで荷物を置きに行くと…、

P1030262
部屋、ひろい…。

シングルというか、セミダブルやね。

タオルも、なんかいっぱいある。

歯ブラシとかは足らんけど、持ってきてるし。

…もめる必要、なかったね。

若干むなしくなりながら、大急ぎでレストランへ向かった我々でした。

(その3に続く)

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ダーリンは中国人 その1

遅くなりましたが、中国旅行のレポートです。

そもそも、中国には何の興味も関心もなかった私が、旅行、しかも北京や上海といった定番ではなく、重慶、成都とう内陸のマイナー都市にまで繰り出すことになったきっかけを、まずお話しましょう。

ちえぞうのドイツ人友達の中に、トーマスとズージーという、素敵で気さくなケルン人カップルがおりまして、彼らとはとても仲良しなのですね。

ちえぞうがドイツから帰った翌年、彼らは日本に遊びに来まして、わが家に何泊かし、いっしょに大阪観光したり、うちの姉夫婦が京都を案内したり、わが家でたこ焼きをつつきあったりと、すこぶる楽しい時を過ごしました。

その次の年、今度は我々夫婦がドイツに行って、彼らの家に泊めてもらいました。

年に一回ペースで会っているので、「来年も、世界のどこかで会おうね〜」なんて、冗談めかして言っていたのですが、それが実現したわけです。

…中国で(笑)。

きっかけは、トーマスから来た一通のメール。
彼は、大手自動車メーカーのエンジニアなのですが、この度、新車開発のために半年間、重慶に赴任することになったというのです。
「夏にはドイツからズージーも来るから、今年のバカンスは、一緒に中国で過ごさないかい?」

ちゅ、中国ですか…。
「中国→日本の隣→チエたちに会える!」
という無邪気な発想なのでしょうが、私にとっては、精神的にとても遠い国。

でも、せっかく誘ってくれてるしな。
この機会を逃すと二度と行かないだろうしな。
ちょびっとなら行ってもいいかな。
と、思いきって踏み出すことに。


当初は、北京を中心に何泊か、と思っていたのですが、お互いの日程をすりあわせ、あーだこーだ旅程を検討した結果…。

結論。「とりあえず重慶に来い!」

となりました。

…重慶。…工業都市。…スモッグ。…観光する所あんの?
と、テンション下がりかけたのですが、

「近くに成都もあるよ」と聞いた瞬間、うちの旦那が一変。

「成都! 蜀の都! 行く行く!!」
三国志好きの血が、急騰したわけで(笑)


でも、アジア旅行をほとんどしたことがない、われわれ夫婦が、いきなり中国、しかも個人旅行というのは、あまりに不安なので、強力な助っ人を引っぱりこむことにしました。
年に何度もアジア旅行をしていて、
しかも最近中国語を習いはじめたという、旦那の妹、なみえちゃん。

声をかけてみると、「いいよ〜。希望? んー、天安門広場の『毛沢東の遺体』が見たい!」(前回北京に行った時、見逃したらしい)
とのことだったので、帰りにちょっとだけ北京にも寄ることにしました。

そんなわけで旅程が決まり、航空券とホテルの手配を済ませ、個人旅行としての準備はすべて整いました。

出発が近づいたある日、
「あ、そうそう、ガイドブック買わなきゃね〜。」
と、本屋でいろいろ見ていると、驚愕の事実が…。

「毛沢東記念堂 月曜休館」
我々が行くのは、8月2日、

月曜日。

うわ〜っ!きた〜っ!

毛主席に嫌われた!

というか旅の神様に嫌われた!

いえいえ、これまでもね、うすうす感じてはいたのです。

「私は個人旅行に向いていないのではないか」と。

旅行に行くたびに、飛行機が飛ばないとか、
ホテルが予約できてないとか、電車がストで止まってるとか、ちがう町に行っちゃったとか、いつだって何か起こるのです。

そりゃ、自分の不注意で起こるトラブルもありますが、たいがいは天から落ちて来たようなトラブル。
しかも、ギリギリなんとか自力で解決できるような、プチトラブル。致命傷ではないが、胃にくるタイプ。
旅の終えての感想はいつも、
「はい、良い修行でした」。

そんな私なので、今回もイヤな予感はしていたのですが、来ましたよ、一発目。

そりゃ、毎回旅の話題には事欠きませんけどね、
関西人的にはオイシイかもしれませんけどね、
こっちとしては、できるだけ予定通りに事を運びたいわけですよ。
無為に疲れたくないわけですよ。

という願いを、今回も旅の神様は聞き入れてくれませんでした。
それどころか、過去最多のトラブルを、これでもかと頭上にぼんぼこぼんぼこ落としてこられました。

というわけで、前置きが超長くなりましたが、以下、
「ちえぞう旅難の記録」をお送りします…。


7月30日金曜日、関空から重慶へ。直通はないので、北京で乗り換えです。

チェックインカウンターで、いきなりお姉さんが困り顔。

どうやら、関空→北京のチケットは出せるのに、北京→重慶の国内線のチケットが発券できない様子。航空会社に連絡してもつながらないとのこと。

「10分後にまた来てください」と言われて再びカウンターに行くと、ちゃんと発券されてました。ほ。

中国国際航空で、一路北京へ。

Photo 機内の雑誌が、いい味出してます。














3時間弱で、北京に到着。ここで一度荷物を受け取り、入国審査を経て、重慶行きの国内線に乗り換えです。

荷物をまた預けなおさないといけないということで、それらしきカウンターに預けに行きました。

しかし、なんだかそこの職員さん、不真面目…。

べらべらしゃべりながら働いてますやん。

一抹の不安を覚えながら、とりあえず、搭乗口のロビーへ。

出発まで時間があるので、売店で中国食品などひやかしながら、楽しく時間をつぶし、

「そろそろゲートに行かないとね〜」

と、向かっている途中に、出発便の案内掲示板が。

何気なく見て、

「え。」

息が止まりました。我々が乗る便名の横に、はっきりと、

「canceled」

…でました、旅難二発目!

どうすりゃいいんだ。もう、セキュリティーチェックまで済ませたというのに!

とりあえずゲートに行ってみよう。

だめだ! 人っ子一人いない。

誰に聞けばいいんだ。というか、何語で話すんだ。英語か。誰がしゃべれるんだ。誰もしゃべれません!電子辞書は?あかん!トランクの中や!

と、3人でパニクりながら、とりあえずセキュリティチェックのところへ戻ると、横っちょにインフォメーションカウンターが。

お姉さんに、全力の身振り手振りでなんとか状況を伝えると、セキュリティチェックを逆戻りして、中国国際航空のカウンターに行けと言われた…気がした。

どっから戻るんだとわーわー言いながら、生まれてはじめてセキュリティチェックを逆進し、国内線カウンターゾーンに来たものの、どのカウンターに行けばいいか分からない。

あっちで聞いて、こっちで聞いて、そのたんびに違うところへ行けと、たらい回しにされ、

「ああ、もう重慶になんて行けない気がしてきた…」

と思ったころ、「特別サービス」的な表示のあるカウンターを発見。

そうだ、我々は今、特別なサービスを必要としているぞ!ここにちがいない!

と、いちかバチか並んでみたのですが…

まあ、中国の人々というのは、噂通りですね。

「文句を言い」、そして「割り込む」人種。

みんなカウンターでもめるから、自分の番が来るまでめちゃめちゃ待たされる上に、待っている間も、横から後ろから斜めから、圧が。プレッシャーが!
心がすさんでまいります。

やっと順番が回ってきて、事情を説明すると、無事1時間後の便に変更してもらえました。
「それで、荷物は?」と聞くお姉さんに
「もう預けた」と伝えるのに、またひと苦労。
なんとか伝わったものの、お姉さんはどっかにちょろっと電話して、
「はい、次の方」

…とっても不安だ。
荷物、絶対届かないよね。荷物ってこうやってなくなるのよね、きっと。

そういえば、預けた時もなんか怪しかったし。真面目に働いてなかったし…。

ほぼ絶望しながら、我々は二度目のセキュリティチェックを受け、搭乗口に向かったのでした。

重慶空港で待っているトーマスたちに電話しようとしたけどうまくつながらないまま、とりあえず搭乗。

しかし、飛行機が動かない…。
理由もわからぬまま、機内で1時間ほど待たされた末、やっと飛びたったのでした。

2時間半後、ようやく重慶に到着。

絶望のあまり、ほぼ半目になりながら、手荷物受け取りコーナーへ向かう私たち。
エスカレーターを下っていると、


「…あったぁぁぁぁ!!!」
なみえちゃんの絶叫。

見ると、いとしい、いとしい、我々の荷物が流れてくるではありませんか!

「奇跡だ〜っっ!!」
ドドドドド〜ッとエスカレーターを駆け下りる我々を、あっけにとられて見つめる中国人たち。

あんなに嬉しかったことは、ここ何年かありません。感動しました…(笑)

外に出て、とりあえずトーマスたちに電話してみると、もう重慶市内のホテルに行っちゃってるとのこと。

そこで我々も、自力でホテルに向かうことにしたのでした。

(その2に続く)

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